展覧会詳細

好評展覧中 !! 陶芸館ギャラリー企画 『陶芸館・新収蔵の逸品展』

開催日2017年9月2日(土)〜2017年12月17日(日)
滋賀県立陶芸の森陶芸館ギャラリー

展覧会概要

 滋賀県立陶芸の森陶芸館は、やきもの文化の伝統を踏まえつつ、未来を見据えた国際性や現代性をそなえた美術館を目指しています。日本・海外の現代陶芸と滋賀ゆかりの陶芸、そしてクラフトと陶磁デザインを収集方針の柱にコレクションの充実に努めてきました。この展覧会では、平成27・29年度の収蔵作品から、選りすぐりの逸品を紹介します。

 絵画や彫刻など幅広い分野で国際的な評価と人気を得ている作家・奈良美智が、陶芸の森で滞在制作した「少女習作」。動物をテーマにした制作で世界的な知名度を誇るスウェーデンのリサ・ラーソンが、アメリカで制作した作品。また、近江ゆかりの古陶磁では、花入として愛好された古信楽の「蹲(うずくまる)」、幕末の名窯・湖東焼の名品などを紹介します。

 芸術性に優れまた史料的価値のある作品を、収集し後世に伝えてゆくことは、陶芸の森が担う大切な役割のひとつです。当館の収集活動を理解いただく機会となれば幸いです。

展示作品

平成27・29年度の収蔵作品から13点を展示紹介
*会期中、一部作品を入れ替えますので、予めご了承ください。

〔出品作家等〕

奈良美智/近藤豊/リサ・ラーソン/ウラディミール・グロフ+西田泰代/大西忠左/瀬田(門平)焼/湖東焼・鳴鳳絵付/古信楽/信楽焼/小冨士焼/下田焼

展示作品紹介

瀬田(門平)焼 ~近江の風物をやきもので表現~


鉄絵瀬田唐橋図平鉢
19C~20C前半

 瀬田の唐橋橋畔(現・大津市瀬田)に、池田門平(初代)が明治元(1868)年前後に開窯したやきもの。当主の名から門平焼とも呼ばれています。普段使いの器から茶陶まで幅広いやきものが伝世品として現存しています。鉄絵で瀬田の唐橋が描かれたこの鉢は、素地土や作風から昭和時代初期の 三代から四代門平が手掛けた作品と考えられます。近江八景の「瀬田夕照」に因み、鉄絵で「夕照」の銘が施されている史料的価値の高い作品です。

信楽 蹲 ~花入として茶人らに愛好された小壺~


古信楽「蹲」
15C~16C

 中世信楽の焼締め陶のなかでも、背が低く胴が張り底が大きいずんぐりとした壺は、人が蹲踞する姿に似ていることから「蹲」と呼ばれ、花入として茶人に愛好されました。もとは種壺や油壺など生活雑器でしたが、侘びた趣と手頃な大きさが好まれ、見立て道具として用いられるようになりました。素朴で豊かな造形とほんのりとした「火色」、珪石が表れ出た「石ハゼ」や木節粘土特有の「ウニ」など、蹲の典型的な作風を示す名品です。

小冨士焼 ~三上山(近江富士)にゆかりのやきもの~


灰釉絵帯文蓋付碗
20C前半 

 明治30年(1897)頃から昭和時代前期にかけて、三上山麓(現・野洲市)で焼造されたやきもの。三上山周辺で産出する良質な陶土を活かして、葉山村(現・栗東市)の小山佐太郎が京都より陶工を招いて開窯しました。当時の京焼の作風に影響を受けた作風が特徴で、普段使いの器から茶陶まで幅広いやきものが伝世品として現存しています。色絵で帯状の装飾が施されたこの蓋付碗は懐石具で、小冨士焼の全貌を知る上で重要な作品です。

主催 公益財団法人 滋賀県陶芸の森
観覧料 無料