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信楽窯業技術試験場移転記念展
ジャパン・スタイル-信楽・クラフトデザインのあゆみ

2022年03月05日(土)~ 2022年06月09日(木)
  • 期間:
    2022年03月05日(土) - 2022年06月09日(木)
  • 場所:
    滋賀県立陶芸の森 陶芸館

  • 入場料:
    一 般 600 円(480 円)、高大生 450 円(360 円)、中学生以下無料 *( )内は 20 人以上の団体料金
  • 主催:
    滋賀県立陶芸の森、滋賀県工業技術総合センター信楽窯業技術試験場、京都新聞
  • 後援:
    滋賀県教育委員会、甲賀市、NHK大津放送局
  • 協力:
    公益財団法人日本陶磁器意匠センター

 世界的なコロナ禍を転機に、暮らし方への関心が高まりつつあります。日常に癒しやくつろぎを求めようとする意識の変化にともない、生活空間のなかで、いま手仕事の温かさと土の魅力を活かした普段づかいの〈うつわ〉のデザインが人々の注目を集めています。
 〈デザイン〉という言葉が広く知られる契機は、1957 年にはじまるグッドデザイン商品選定制度にありました。同時に国際競争力の強化を目指したデザイン振興施策が相次いで打ち出され、日本独自の美意識を活かした〈ジャパン・スタイル〉が探求されています。
 こうした動向のなか、クラフトデザイン運動の指導者として国内の陶産地で活躍したのが日根野作三(1907-1984)でした。現在の信楽窯業技術試験場を拠点に展開した、日根野のデザイン指導を通して、陶産地信楽のモノづくりは新たな活路を見出してゆきます。
 日根野や熊倉順吉(1920-1985)の指導で、産地が一体となり火鉢低迷の苦境を乗り越えたあの頃。本展では、朝の連続ドラマでも記憶に新しい、活気に満ちた当時を振り返りつつ、いま信楽で話題の作家たちを紹介。新時代を予感させる〈うつわ〉を提案します。

展示構成

下記のテーマから作品約103点・資料24点を紹介

<Section1> 戦後クラフトデザインのあけぼの〈1945-1960〉

終戦後の混乱期、物資不足と物価高騰の一方で、需要の激増で粗製乱造が常態化。そうした局面を打開すべく結成された〈農村工業振興会〉と後に事業を継承した〈日本陶磁振興会〉では陶産地の再生を目指しました。方向性の違いで同会は数年で解散しましたが、これらにおいて日根野作三や柳宗理らが実践した試みは、後の陶磁デザインに展開に影響を与えています。

転写禁止

石黒宗麿
「赤絵小服」
1946

 

転写禁止

滋賀県立窯業試験場・富本憲吉絵付
「鉄描銅彩「富貴」字火鉢」
1951年

 

<Section2> 陶磁デザイナー・日根野作三との出会い

1958年に信楽窯業試験場長に就任した平野敏三は、手工芸品の海外進出を目指した日本手工芸品対米輸出推進計画(略称=マル手)を見据えたデザイン事業に着手しました。商工省陶磁器試験所出身の日根野作三と、新匠工芸会で頭角を現わしていた熊倉順吉を相次いで嘱託に迎えています。日根野は熊倉とともにデザインを通して、産地に新たな局面を切り拓いていきました。

転写禁止

滋賀県立信楽窯業試験場(デザイン=日根野作三)
「灯籠」
1959年

 

<Section3> 産地の挑戦-試験場とクラフトデザイン運動

グッドデザイン商品選定制度の開始を契機に、デザインは最新の動向として産地に受容されてゆきました。また、彫刻家やデザイナーなど多彩な人々が信楽に集い、さまざまな交流と実験のなかでクラフトデザインが探求されました。産地では新しい生活様式 に対応すべく、火鉢に代わる製品開発に注力していました。熊倉の指導によるガーデ ン・ファニチャーはその集大成のひとつといえるでしょう。

転写禁止

滋賀県立信楽窯業試験場(デザイン=八木一夫)
「干支(寅)」
1961年

 

<Section4> 出会いと交流のなかで-育まれた新たな息吹き

日根野のデザイン論に触発され、信楽では若い実作者を中心に、輸出陶磁器デザインコンクールなど対外的な活動が活発化しました。〈青陶会〉や〈七陶会〉が結成され、また1963年には平野敏三を会長に〈信楽クラフトデザイン協議会〉が発足ました。彼らはそうした動向のなかで、後に伝統工芸や美術工芸、クラフトそして陶の造形など、それぞれの道を歩みはじめてゆきます。

転写禁止

中郷窯・鈴木茂至
「一輪生」
1968年

 

転写禁止

川端陶器(デザイン監修=鈴木治)
「花入」
1970年代

 

<Section5> ニューノーマル時代-〈やきもの〉が彩る生活

新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちの社会は大きく変わりつつあります。家庭での時間をいかに豊かに過ごしてゆくのか。その命題に信楽のクラフト作家は、いかに対峙しているのでしょうか。世界の人々がかつてない生活を強いられているなか、改めて日根野や熊倉がクラフトデザインを通して目指した、人間性豊かな生活の意味が問われています。

大谷製陶所
「ボウル」
2020年

 

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信楽窯業技術試験場移転記念展
『 ジャパン・スタイル-信楽・クラフトデザインのあゆみ 』
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(※高校生・大学生の方は必ず学生証をご提示ください。学生証のない方は一般料金となります。)

関連行事

①ギャラリートーク

令和4年3月20日(日)・4月24日(日)・5月22日(日)各日 13:30~

 

②地元企業協賛企画 信楽高原 山田牧場 POP UP SHOP オープン!
信楽で「牛に願いを ミルクに夢を」をモットーに、乳製品の生産を手掛ける山田牧場が、本展会期中の週末に自慢の生乳を使用した商品を陶芸館前で販売します。

開 催 日 : 会期中の土曜日、日曜日、祝日 ※4月29日(金・祝)~5月5日(木・祝)は除く
取扱商品 : 牛乳・ヨーグルト・チーズケーキ・チーズ・カレーなど

山田牧場のホームページへ

詳細は、山田牧場のホームページへ